タンタンタタタン♪タンタンっ!
楽しくプレイしていた。ウナギとキャビアとスッポンを釣るために。
というかスッポンって釣りで釣れる相手なのか。などと思いつつ大物にキャスティングした時の疑似音ゲーを楽しんでいた。
……
…
ん?
なんか今回微妙に処理が重たい…?
いんやそんなことはなかった。そのままスムーズに釣りを続ける。
大物エリアにキャスティングしいつものように始まる疑似音ゲー。もう指はタンタンタタタン♪ンータンタンっ!を刻みたくてうずうずしている。
よし食いついた!タンタンタタタン♪ンータンタンっ!だ!
……
…
タン…。
タ…。
あれ…?すんごくゆっくり。だし、なんか押した位置とずれる。ミスる。
そんな…。あれだけ楽しみにしていたタンタンタタタン♪ンータンタンっ!だったのに…。こんなのってあんまり。僕に死ねっていうのか。
いつもより集中して、遅くなった描画に対応するべく、タイミングを見計らって押していく。
……
…
よし!合ってきた!タンタタンだ!よーし、タンタタンできた!
…と思ったのもつかの間、
……
…
急にいつものスピード…。当然ミスしまくるオレ。食らいつけ、食らいついていけ…っ!オレの目、オレの指…っ!
その時のオレの目、オレの指はもはやオレのものではなかった。緩急つけられた画面に右往左往するだけの無力で扇動されやすい民衆そのものだった。そこに個々の考えなどはない。ただ画面という独裁者に操られるだけの哀れなマリオネット。
釣れたはいいもののタンタンタタタン♪ンータンタンっ!できなかった大きなフラストレーションを抱えたまま、ボクは深夜の街におぼつかない足取りで消えていった。なけなしの金で行きずりの女でも買おう…そんな風に思いながら。
……
…
そうか、これが野球で言うチェンジアップの怖さか。
プロ野球選手がほかのプロスポーツと違ってなぜあれだけ賭博、売春、麻薬といった違法行為に手を出しやすいのかわかった気がする。チェンジアップがすべての元凶だったんだ。
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